ミュオニウムビームで反物質の重力試験に近づく
研究チームが、速度と方向のそろったミュオニウムビームを作製・試験したと報じられた。
反物質を含む粒子系の重力応答を調べるための段階であり、重力測定そのものは今後の課題だ。

毎秒約2.2キロメートルの細いビーム
公表された報告によると、研究チームは反ミューオンと電子からなる電気的に中性で短寿命の粒子系「ミュオニウム」のビームを作製した。
反ミューオンを超流動ヘリウムに入れる方法で、毎秒約2.2キロメートルで進む細いビームが得られ、検出器で崩壊後の粒子から軌跡を復元したという。
現状ではビームは上向きで、重力測定には水平方向への転向と、微小なずれを測る干渉計がなお必要だとされる。
従来のミュオニウム源は、粒子が幅広い方向と速度に広がる拡散した熱ビームを生んでいた。
研究チームは、より整ったミュオニウムビームを構築・試験したと報じられている。
これは、反物質を含むこの系が重力にどう応答するかを将来測定するための段階となる。
ミュオニウムの質量の大部分は反物質成分に由来し、反ミューオンは第二世代の素粒子である。
これを使う重力測定は、重力と慣性が等価だとする「弱い等価原理」を、従来の反水素実験とは異なる領域で試すことになる。
報告では、最終的に約1%の精度で加速度を測れる可能性を見積もっている。
情報元
- ScienceAlertPhysicists Build a 'Mad-Scientist' Antimatter Beam to Test Einstein's Theory of General Relativity元記事を読む →