イカのRNA編集、タンパク質の働きや細胞内の位置に影響
ロングフィン・インショア・スクイッド(Doryteuthis pealeii)というイカで、RNA編集がタンパク質の幅広い性質の変化に結びついていたと、ScienceAlertが学術誌Cellの研究を紹介しています。
研究者によると、タンパク質を作る指示を伝えるRNAを書き換えることで、DNAを変えずに性質の異なるタンパク質を作れます。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の生命科学研究者らが率いるチームは、イカの視葉とえらで、2,000種類を超えるタンパク質にまたがる約8,000か所の編集部位を調べました。
視覚情報の処理や反応に関わる脳の領域と、呼吸を担う器官を比較した研究です。
ScienceAlertによると、視葉では編集がより頻繁で複雑でした。
研究はRNAの変化を数えるだけでなく、その編集がタンパク質にどのような作用をもたらすかを調べています。
これまでにも、イカのRNA編集は中枢神経系の情報伝達に関わり、環境や生理的な条件に応じて働く可能性が示されていました。
一方、ScienceAlertの記事によると、タンパク質の働きに及ぼす幅広い影響は、この研究以前にはあまり分かっていませんでした。
研究チームは、タンパク質の活性、安定性、細胞内の位置、ほかのタンパク質との相互作用への影響を報告しました。
RNA編集を担うタンパク質自体にも編集があり、仕組みを自己調節していることが示唆されています。
影響は細胞内で特定の働きを担う小器官にも及び、ミトコンドリアの変化は、環境に対する安定性や自身を再利用する能力の向上を示唆していました。
今回の知見は、タンパク質を作る指示の変更を、イカの細胞のさまざまな働きと結びつけています。
ただし、理論上作り得るタンパク質の組み合わせが膨大であることと、実際にそれらが作られていることは別です。
研究者のJack MoenはScienceAlertに対し、その多様性のうちイカが実際にどれだけを生み出しているかは不明だと説明しています。
情報元
- ScienceAlertSquid Are Even More Alien-Like Than We Thought, With an Unmatched Ability to Change Genetic Expression元記事を読む →